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美味しい<地はまぐり>!

<本来の内地物ハマグリとは>
 東北から九州まで(北海道南一部含む)の淡水の影響がある内湾、
特に河口付近の砂泥地に分布していました。

現在静岡には流通していないため、
残念ですが写真がありません。

代表的な漁場だった東京湾では昭和20年~30年頃までは
浦安から谷津、木更津あたりの潮干狩りで良く獲れていたのですが、
都市化や水質汚染の影響を受けやすい貝なので
現在では各地で絶滅・激減しています。

朝鮮半島や中国大陸にも分布しています。
2年で4cm。7~8cmになるのに5~6年かかります。

若い貝は環境が合わなくなると海中に粘液の長い帯を出し、
それに引きづられるようにして潮の流れにのって遠くまで移動すると言われます。

今ではほとんど静岡の市場には出回りません。
現在はまぐりと呼ばれているものは主に2種類(下の写真たち)で地はま(チョウセンハマグリ)とシナハマグリです。

<地はま(チョウセンハマグリ)>

<地はま>の写真!

 このハマグリは波の荒い外洋砂浜(鹿島灘、九十九里浜、湘南海岸、日南海岸)などで獲れます。
静岡県でも遠州灘で良く獲れています。

チョウセンハマグリと書きますが日本産で、<地はまぐり>として売られています。
内湾のはまぐりと区別するためとか、エキゾチックな名前にするため
チョウセンハマグリと呼ばれるようになったとかの説があるようです。

内湾のハマグリと比べてヌルヌル感が少なくやや身が固いですが、とても美味です。
4年周期で豊凶の差が激しいので、以前は漁業の対象としては敬遠されてきました。

最近はハマグリの激減に伴ってチョウセンハマグリも高値で取引されるので、
盛んに採られるようになり、逆に厳しい漁業制限をかけて種の保存に努めています。
鹿島灘などでは稚貝の放流実験がおこなわれています。

ちなみに高級な囲碁の白石は、チョウセンハマグリの殻が半化石化したもので作られるそうです。

<シナハマグリ>

<シナハマグリ>の写真!

 
韓国、北朝鮮、中国から輸入され、国内で蓄養されて出荷されます。
茶色がかっていて、ツヤが無いのが特徴です。

加熱すると身が縮むのが欠点ですが、柔らかく美味しい割に値段が手ごろなので消費量は急激に伸びています。

2002年のハマグリの漁獲量は約300トン。チョウセンハマグリは1,000トン程度。
これに対してシナハマグリの輸入は2万5000トンもあります。

<はまぐりの旬>
 2月~4月が旬です。

<はまぐりの調理法>
 ハマグリは身肉よりもエキス分に旨みがあるので、お吸い物や鍋などが一般的な食べ方です。
煮蛤の寿司(甘辛くさっと煮たハマグリを開いて握り寿司にする)やてんぷらは最高です。

また、アサリで作る事の多い深川飯もハマグリで作るとぐっと上品でかつコクのある味に仕上がります。
クラムチャウダーに使ってもアサリより味わいがあります。

<はまぐりの鮮度の見分け方>
 貝を二つ軽くたたき合わせて、カチカチという硬質のすんだ音がしている貝が鮮度の良いはまぐりです。
音が鈍く低い貝は死んでいる場合があります。

料理の中に一つでも死んだ貝があると全部が台無しになってしまいますので、
家で調理をするまえに必ずチェックすることをおすすめします。

<何故貝なのに蛤は虫偏なの?>

貝を表わす漢字には虫偏がつくものが多いです。
貝類では、蛤、浅蜊(あさり)、牡蠣(かき)、蜆(しじみ)などがあります。

これは漢字が作られた中国では“虫”という概念が広く、
貝類以外にも虫でないのに、蝦(えび)、蟹(かに)、蛸(たこ)などがあります。

<蜃気楼の語源もはまぐり?>
蜃気楼の“蜃”の字にも虫が入っています。
この蜃とは大きな蛤の事を指します。

 上記<はまぐりとは>で書きましたが、蛤が移動のために粘液を海中に吐き出す事から、
「巨大な蛤が出した粘液の中に楼閣が現れる」と言う昔の中国の言い伝えから
蜃気楼と呼ばれようになったということです。

現代と違って、昔話や昔の言い伝え、伝承、言葉の由来には何かロマンを感じますね(感嘆)。

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